トミーがよ
思えば『Tommy』で主演のロジャー(写真左、白杖を持っている黒服の彼)が悩んでいた「他キャストとの実際の年齢差と役における年齢差とのギャップ」を鑑賞者としてあまり感じなかったのは、ロジャーがモジャモジャ頭だったからじゃないか。
この時ロジャーは多分30ちょいとかその辺、対して叔父役のキースは28とか?実年齢がどのくらいかはともかくとして、キースがロジャーより年下だった事はハッキリ覚えている。他のキャストもロジャーとはそこまで年が離れていない。その割に彼が幼く見え、子役とは行かずとも青年くらいの風貌を醸し出していたのは、先述の通り彼がモジャモジャだからなのだと思う。モジャモジャだと頭が大きくなって、頭身が低く見える。そこまで背が高くないのもあって、なんともチンマリとした印象を受ける。ちゃんとショタだ。
ロジャーの不安は彼自身のモジャモジャによって払拭されていたのである。この時期にロジャーがモジャモジャで良かった。もし60年代前半に撮影していたら(Tommyのアルバム発売は69年なのでそんな事は絶対にありえないにしても)、ショートのマッシュだからダメ。いや別にこの時期なら実年齢が若いからなんとかなりそうだが今はそういう話ではない。80年代に入ってからだったら短いチリチリになってるのでダメ。だからまあ撮影が74年前後で良かったというわけだ。
ロジャーが他のキャストに比べて若く見えたのは、モジャモジャ以外にも彼が童顔で全然老けなかった事や、キースがアル中で老いに老いまくっていた事など、理由としては色々あるにはある。ふと上の写真を見た時に目に飛び込んできたモジャモジャにはっとさせられた、それだけの話。
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